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イリ・カザフ族自治州観光旅行記＠イリ・カザフ族自治州の中心地、伊寧とイリ河大橋（伊犁河大桥）観光編

ウルムチはウイグル語で「美しい牧場」の意味だそうだ。トルファンやカシュガルがある新疆ウイグル自治区の区都で人口約１５０万人。漢族、ウイグル族、カザフ族、モンゴル族、回族など４２の民族が暮らしている。
　新疆ウイグル自治区は古代シルクロードの西域の一部で面積１６０万平方キロ以上、日本の面積の４倍以上で中国の行政区の中で最大。アルタイ、天山、崑崙の３大山系が、日本とほぼ同面積のタクラマカン砂漠を含むタリム盆地と、ジュンガル盆地を囲みシルクロードの南、北、中央と３ルートの拠点となっている。自治区総人口約１３００万人の約４５％ずつをウイグル族と漢族が占め、残り１０％がキルギス、ロシア、回、ウズベク、タタール、蒙古、満州、カザフなどの民族。紀元前６世紀には多くのオアシス国家があったが紀元前２世紀、漢の武帝が中国と西方を結ぶ接点として重視し発展した。その後中国王朝と遊牧民族が領土争いを繰り返し、明代にはモンゴル族オイラート部が築城、清代には満州族が支配、１９世紀にはロシア族の支配、中華民国時代の一時期ウイグル・カザフ族による東トルキスタン共和国樹立、と変遷を重ね、１９５５年以降は現在の新疆ウイグル自治区だが、独立を志向する運動はあるとのことだ。２０００年以上の支配の歴史の変遷の結果、現在のような多民族自治区になったのだろう。
「中国のスイス」と呼ばれる天池一帯はボゴダ峰５４４５ｍの中腹１９８０ｍにあり、遊覧船からは万年雪を頂くボゴダ峰が美しく見られる。天池の周辺にはカザフ族のゲルが並び、観光用に見学させてくれるのでモンゴルに来たような感覚が味わえる。
　標高９３５ｍにある紅山公園はウルムチ市民の憩の場で近代国家に発展するウルムチの街を一望できる。
　新疆ウイグル自治区博物館には歴史的文物や各民族の衣装生活用品などと共にシルクロードで発掘されたミイラが展示されている。中でもＮＨＫのシルクロードで有名になった「楼蘭の美女ミイラ」を見ることができたことはいい思い出になった。
（写真は天池）