Images of オランダ総督
1996年7月5日、ケープタウンは冬で、夜明けは午前8時ごろになる。
メトロポールホテルには朝食が付いていて、それはいわゆるバイキング。
まずお皿にベーコンエッグに大きなソーセージを乗せてくれて、それにコーヒー。
おかわりも出来るが、こんな朝食では身体が悪くなるね。
まず、また観光案内所へ行った。
ケープタウンといえばまず何よりも「テーブルマウンテン」に上ること。
その情報を得に行ったわけだが、今日はテーブルマウンテンへのケーブルウェイが動いてない。
ケーブルウェイが動いているかどうかは、「245148」へ電話して確かめろといわれる。
ケーブルウェイ乗り場への行き方は「kloof nek bus」に乗って、クルーフネックへ。
そこで、ケーブルウェイバスに乗り換えて、ケーブルウェイの乗り場へ行く。
このところ風が強くて雨が降り続いていて、ケーブルウェイはずーっと動いてないらしい。
「たぶん日曜日は大丈夫」と言われる。
天気の予想は、もちろん信用は出来ないが、ケーブルウェイに乗れないとしたら、仕方がない。
とにかく「キャッスルオブグッドホープ(Castle of Good Hope)」へ行くことにする。
入場料は1996年7月で、5ランド(125円)。
これは、五角形の星型の要塞、北海道の五稜郭みたいな形です。
キャッスルオブグッドホープには、3つの博物館があった。
英語のガイド付きツアーがあるので、午前11時からのものに参加する。
この建物は、1679年に完成して、オランダ東インド会社総督が住んでいたらしい。
オランダ東インド会社といえば「VOC」のマーク。
だから当然、陳列された陶器には「VOC」のオランダ東インド会社のマークが入ってました。
ツアーの間も、小雨が降り続いていた。
キャッスルからテーブルマウンテンを見ると、雲がかかっている。
これでは上るのは無理だね。
キャッスルの受付に訪問者のノートがあった。
それを見ると、日本人も結構来ているよ。
特に、日本の女の子の1人旅、2人旅がちらほら見つかる。
町で出会えば、一緒に食事をして、楽しいことをしてもいいね。
と思ったが、僕の滞在期間中、ケープタウンの町では日本人に1人も会いませんでした。
まあ、日本人と会ったところで、話が弾むかどうかわからないしね。
キャッスルを見たあと、昨日とは別の旅行代理店へ行ってみる。
ケープタウンからパリへ飛び、そこからヨーロッパ各地への、エールフランスの片道切符が2300ランド。
サベナで、ブリュッセルまでの片道切符が2300ランド。
エールフランスは週に2便、サベナは週3便ある。
これならば、昨日聞いたエアナミビアの方がいい。
「ケープタウンからウィントホックでストップオーバーしてロンドン行き往復切符」が2300ランドだから。
もう気持ちは、エアナミビアにほとんど決まっている。
あと、一気にアメリカへ飛ぶことも考えて調べる。
ワールドエアーというのが、ニューヨークのニューアーク空港へ、ダイレクトで飛んでいる。
週3便あって、3か月のオープン切符で4370ランド。
1996年の1ランドを25円と考えると、11万円。
往復切符なので、米国入国も問題ない(僕は米国ビザを持ってるので、片道切符でも入国できたけどね)。
興味を持って聞いてみると、ケープタウンから18時間かかるそうだ。
世界各地で旅行代理店に飛び込めば、なにかしら興味深い切符があるという例として、ここに書いておきます。
駅近くのショッピングモールへ行くと、映画館を見つける。
その上映時間を調べた。
とにかく、ケープタウンは雨が降り続いていて、テーブルマウンテンへい行けない。
だったら、とにかく、時間つぶしの方法を考えなければね。
海外個人旅行では「旅先で映画を見る」のもまた、大切なことだ。
海外で見た映画は、一生忘れないからね。
この話は、「海外で映画を見るのは、ただの時間潰しではない」というタイトルで書いている。
「これが正しい海外個人旅行」にあるから読んでね♪
モールで赤ワイン(R9.50)と、ソーダウォーター(R3.37)を買ってホテルへ戻った。
部屋へ戻ると、小型の湯沸かし器が置いてあったので、コーヒーを沸かした。
それから、最後に残っていた「GON!」の原稿を書き出した。
そのころカルト的な人気だった「スーパーニューズマガジンGON!」に、僕は「世界旅行者みどりのくつしたの旅行ガイドじゃわからない旅」という海外旅行コラムを連載していた。
最終回の原稿を書き上げて、アフリカから送らなければならない。
ただ、どうもピタッとした文章にならないので、途中でやめる。
テレビを付けると、「伊達公子とグラフのウィンブルトンの対戦」が映った。
これは、ケープタウンのチャンネル1(NBS)で、午後7時33分のこと。
いま調べてみたが、これがウィンブルトンの準決勝で伊達公子がグラフと戦った伝説の試合だった。
「第1セットはグラフが 6-3 で先取したが、第2セットを伊達が 6-2 で取り返したときに試合が日没順延となり、翌日に持ち越された(Wikipedia)」という日没順延の時だ。
いやはや、さすが世界旅行者!
世界各地で、話のネタになるようなことに、次々に出合ってるね(笑)。
夕食は、昨日のチキンがまずかったので、ケンタッキーの「3 pieces value set(R15.25)」にした。
やはり、ケンタッキーフライドチキンは、そんなにひどい外れはない。
米国でケンタッキーが成功した理由がわかったよ。
それはひどいフライドチキン屋がたくさんあった、ってことだろうね。
http://homepage3.nifty.com/worldtraveller/africa/castle_of_good_hope.htm