Images of シンクラヴィア
テープレコーダーを使用していた際はイントロからアウトロまで流れの型を必ず存在しているためそれに合わせて考えて、その先の違う型を使いたいなら全く別の次の考えに進めなければいけないため、テープを使用するデモ作りを「時間軸に乗せる作業」と称していた。シンクラヴィアを導入した際、時計回りではなくパズル感覚でデータを介してできる切り貼り・抜き差し等の編集作業の簡単さに感動し、次第にテープレコーダーは使わなくなる。「Digitalian is eating breakfast」より本格的に導入 その際、小室とメインスタッフ以外は本機を使用したレコーディングの方法が分からず、小室はアシスタントスタッフ達に音色の保管方法・データが消えた時の対策・ミックスダウンのやり方など素朴とも言える数々の質問に答えていったソニー・マガジンズ刊「WHAT's IN?」1991年2月号「TMN 小室哲哉 過去の記憶と現在をアクセスするテクノロジー」pp.52-54より。。小室はその音の通りの良さと操作性の高さに驚き「今後もしレコーディングで従来のテープレコーダーを使うとしたら、それは音を悪くしたい場合だけだ」「歌を一文字ずつ数字で見ながら、細かい修正をして歌のノリや響きを出していく」「一通り録音した後に、楽曲全体の音符・音域・パートを変えたいときに10分で簡単に抜き差しすることができる」「機材でそのまま再現すると雑音になってしまう特定の古いシンセサイザーの音色をサンプリングすると鮮明になる」「ギターの音色をピアノに変えられる」「ステレオサンプリングが100kHzまでできた 100kHzをCDフォーマットの44.1kHzに落とすことは分かっていたけど、興味本位で100kHzで収録に使ってみた スタジオミュージシャンのピッキングノイズやタイミングのズレ等も、克明に記録できた」と語っている。 篠原涼子との共同作業時までは確実に利用していたのだが、その頃の海外のサウンドは逆にアナログ音を売りにしていた・電子音でも音圧があり、小室自身が作ってる電子音はチープに感じたことから、「その時代のアナログ音の使い方がしたくなった」と思い、次第に使用しなくなった。
2月、デュラン・デュランの東京ドームライブにゲスト出演、キーボードを演奏する。 「Running To Horizon」で歌手としてソロデビュー、オリコン週間シングルチャート第1位を獲得 続く「GRAVITY OF LOVE」も第1位を獲得した(松田聖子の「Precious Heartを阻止し、連続首位獲得記録を途切れさせた)。アルバム『Digitalian is eating breakfast』をリリース。ソロツアーも開始。シンクラヴィアを本格的に使い始めた。「TK presents こねっと」として『YOU ARE THE ONE』をリリース 収益金は「こねっと・プラン」参加校に寄付され、教育現場へのインターネット普及に貢献した。globeの2ndアルバム「FACES PLACES」で売上300万枚を突破。また、日本史上初の東京、名古屋、大阪、福岡4大ドームツアーを敢行。 5月20日、香港で開催された国際音楽産業見本市「MIDEM ASIA」のエイベックスのショーケースに安室・TRFと共にglobeとして出演。全米先行放送アニメ(後に2004年10月より日本でも放送)「ゾイドフューザーズ」の音楽監督を担当。新型肺炎や鳥インフルエンザの流行などにより、韓国での開催を予定していた黄砂対策チャリティライブが中止。globeにYOSHIKI加入後初の東京ドームライブが中止と、不運が相次いだ。1990年代以降は、楽曲の間奏中はダンサーとDJにスポットライトが当たるように小室が照明スタッフ・カメラマンに指示したことにより、ステージの奥行きを出し、画のバリエーションを増やした。ライブ会場にはテレビスタジオ5軒分の機材を持ち込み、事前に用意された100以上の演出映像ソースの他、10台のカメラによるライブで取り込んだ映像は、即高速計算されてリアルタイムCGとなってスクリーンに映し出される。コンサートが行われる時間はテレビの特番サイズを意識し、場面転換は15秒のCMを流し、演奏時の映像はメンバーのパフォーマンスの拡大映像だけでなく、メンバー出演の収録映像も事前に用意する等、テレビ放送局の送出技術を応用するようになる日経BP刊「日経エンタテインメント!」1998年10月号「小室哲哉通信 第9回『V5に乗り出した真意は?GLAY、ラルクの見え方』」pp.136-137より ドーム規模の会場でライブを行う際には、ドームでの公演専用の音響機材の開発を指揮し、「ドームでの公演は音が悪い」という風評を払拭した キーボードの脇にディスプレイを置き、色んな角度から映るステージ中央部分を見ながら、イヤーモニターを使ってメンバーとサポートミュージシャンにどのように動くか指示を出す・ミスの修正・今後の演出の強化に役立てる等、「舞台に立つメンバーを格好良く見せる」「ステージを豪華にする」「閃きを早く実行する」ために駆使する等の舞台演出に採算度外視で挑んでいる。