Images of ベニハッサン
フェズ最終日の10日目は、王宮などを見て回りました。
王宮はモロッコ国王がフェズに滞在する時に使われているとのこと。
王宮内部は私達一般人には開放されておらず、正門だけしか見ることは出来ないのですが、その正門だけでもものすごい大きさで、扉なんかは特に重厚に作られているのがわかります。
こんな所に住むモロッコ国王の生活を知りたい・・。
余談ですが、モロッコではムハンマド6世を国王とする立憲君主制をとっているために、街の至る所で国王の写真を目にします。
どんな小さな飲食店でも大抵は国王の写真が額縁に入れて飾ってあるし、CTMバスの待合室などの公共の場所では必ずといって良いほどです。
ちょっと面白かったのは、写真やさんのお店のショーウィンドウに飾ってある写真が全て国王の家族のプライベート写真だったこと。
中には国王と王妃が手をつないでお子様を持ち上げている何とも微笑ましい写真まであったのですが、よく見るとその王妃・・超美人!
一般の女性の中から選ばれたということですが、一般人にこんな美女がいたとは!
その美しさは女優顔負けです。
その笑顔、う、美しすぎる・・。
ムハンマド6世国王の結婚披露宴では、同国王室としては史上初めて王妃が公の場に姿を現し、「開かれた王室」をアピールしたとのことです。
イスラム教を国教とするモロッコの王室で、女性が表舞台に登場するのは極めてまれだそうで、国王の父、ハッサン2世の時代には、王妃に関して氏名すら公表されていなかったほどらしい。
他にも現国王は、小さな村を訪れて市民の生活をお勉強したり、一人で車で街に出かけられたり・・と今までの国王とは少し違っているみたい。
国民の間では何かしてくれそうな若き国王として話題を集めているとか。
うーん、国民の期待が高まるのもわかる気がします。
さて、11日目は次の目的であるシャウエンという街へと向かいます。バスに揺られて北へ向かい数時間。
だんだん霧が多くなり、山へと向かっていくのがわかります。
そう、このシャウエンという小さな街はリフ山脈の南麓にへばりつくように広がって存在しているのです。
長い間イスラムの聖域とされており、異教徒には閉ざされてきたというシャウエン。
また、白壁とブルーの2色で統一されている町並みはとてもかわいらしいと言います。
ガイドブックでは「女の子好みのメルヘンチックな街」と表記されていたので、神秘的なイメージには惹かれるけど、メルヘンはちょっと・・とイマイチ興味を持てないでいたのですが、実際訪れてみてその素晴らしさを知ることが出来ました。
街を歩いてみてわかったのですが、壁は白に統一されているのですが、家のドアなどは青という原色ではなく、水色やグリーンに近いブルー系など様々な青で塗られていて、それらの色から作られている町並みは、イタリアの藍の洞窟を思わせるような幻想的な雰囲気を醸し出しているのです。
街の造りも独特なものがあり、トンネルのような壁を潜り抜けると家があったり。
そして、そのトンネルのサイドは白色で、天井は薄いブルーで塗られていたりするので、まるでどこかから光を当ててるかのように、ぼーっとブルーの色が浮かび上がっているのです。
家自体もこじんまりとしているので、まるでお人形の家をリアルサイズで見ているかのよう。
友人も「おもしろい街だな~」と結構気に入っているようでした。
女性に限らず男性も大いに楽しむことが出来る街だと思います。
また、街にはいくつかカフェもあって、日本でもよく利用するLAVAZZA(ラヴァッツア・イタリアのコーヒーブランドの名前)のマークを掲げているカフェを発見。
ここは大分フェズよりも気温が低いので、一旦生絞りジュースはお休みして、美味しいコーヒーで体から温まろうということなりました。
この街は静かで自然を楽しむという感じなので、ゆっくり滞在するのに適していると思います。
ただ、滞在したホテルが何とも表現しがたいカントリー調のインテリアで統一されており、キャメロンのRiadを後にしたばかりの私にとっては満足できずに終わってしまったことが残念でした。
もっとこだわって探せばもう少しこの街を楽しむことが出来たのかもしれません。
その日は街を回れるところまで足で歩き、ゆっくりとコーヒーを飲んで帰ったのでした。