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五来重の「山の宗教―修験道案内―」を読んでいて常陸国風土記に「天地が創造されるころ、草木がことばを話すことができたとき、天より降ったフツノオオカミはアシハラノナカツクニを巡り歩いて、山や川の荒ぶる神を和らげた」とあるのを知りました。古代の日本人は草木にも霊魂があると信じ、草木と通じうる心を持っていたらしい。
それとは別に、山頭火の自選句集「草木塔」を探していたら、山形大学出版会の「草木塔写真集」という本に行き当たりました(http://somokuto.com)。こうして、偶然にも草木塔(そうもくとう)と呼ばれる石碑があることを知り、興味を惹かれて特大版の「草木塔写真集」を入手しました。以下の内容はほぼ引用です。
なお、米沢市のHPの「城下町ふらり歴史探訪」にも草木塔の特集があって“自然に感謝する心をあらわす”とサブタイトルされていました。
碑文は、草木塔、草木供養塔がほとんどですが、山神惣木供養塔とか、一佛成道観見法界草木国土悉皆成仏と刻んだのもあるそうです。
知られている最古の草木塔は1780年(安永9年)ですが、その数年前の1773年に米沢藩の江戸屋敷が焼失して、置賜地区から巨木を含めて山が裸になるほど大量の用材を切り出したそうです。
巨木や巨石は崇敬の対象になりがちなことから、江戸屋敷の火事と自然に感謝する草木塔の発生との間に、なんらかの関係があると考えられます。
草木塔は全国で168基が知られていますが、146基が山形県内にあり、山形県内では置賜地方(米沢地方)にほぼ7割の99基があります。
時代別には、江戸期から明治・大正期までの草木塔は55基で、山形県内に53基があるほかは岩手県と福島県に江戸期の草木塔が各1基あるだけだそうです。昭和・平成期の新しい草木塔は山形県内に93基、県外に20基で、県外では京都の三千院や、奈良の明日香にもありますが、8基ある東京都が最多だそうです。
大雑把にいうと全国170基のうち150基が山形県内で、100基が米沢地区にあり、県外には昭和・平成期の20基しかないということになります。
その写真集にある都内の8基は次のとおりです。
1世田谷区桜上水2−24、密蔵院(都内最古)
2世田谷区等々力1−22−47 等々力不動尊 東急等々力駅南500m
3世田谷区用賀4−20 無量寺 東急田園都市線・用賀駅北西300m
4目黒区八雲1−2−10 常円寺 東急東横線・都立大学駅北300m
5狛江市元和泉1−6−1 泉竜寺 小田急線・狛江駅北西すぐ
6葛飾区柴又7−10−3 柴又帝釈天 京成本線高砂駅乗換え柴又駅
7大田区南馬込5−2−10 長遠寺 都営浅草線馬込駅、馬込小近く
8大田区久が原4−4−10 安祥寺 東急池上線久が原駅東1km
このうちまず、京王・東急・小田急の各線を利用してほぼ一筆書きで回れる都内西部の5基の草木塔(下記*印)をたずねました。全部を駅から歩いたので約2万歩になりました。
新宿から京王線桜上水駅*>明大前から井の頭線で渋谷・東急東横線で都立大学駅*>自由が丘乗換え等々力駅*>二子多摩川乗換え用賀*>バスで成城学園 >小田急線で狛江*> 小田急線で新宿。
第2次として、柴又の帝釈天と、私鉄の相互乗り入れで便利になった大田区の都営浅草線の終点の西馬込駅から長遠寺を訪ねました。
新宿>都営新宿線で馬喰横山・都営浅草線に乗り換えて東日本橋から京成高砂駅>金町線に乗り換えて柴又*::柴又から高砂>羽田空港行き特急で羽田空港(昼食)>泉岳寺まで戻って>浅草線終点の西馬込*::西馬込>五反田から山手線で新宿。
今のところ、上記リストの8番目、安祥寺だけが残っています。