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[]アナログ計算機とはAnalog Computer アナログコンピュータ(Analog Computer/アナログ計算機)とは、電圧などに物理的な特性値を対応させて、過渡的な物理現象を相似計算させる装置である。 Heath Kit EC-1アナコン@wikipedia (結線は「撮影用ダミー」と思われ)微分方程式の過渡解が簡易に得られたことから、一時は産業界・工業教育界を席巻した装置である。微分方程式とは、微分項あるいは積分項を含む方程式を言い、その方程式から微分項、積分項のない形に変換することを「微分方程式を解く」という。微分と積分は相互に逆変換だから実質同じもので、現実の回路として構成しやすい積分器により微分方程式を解かせている。 アナログ計算機自体は、設定された方程式(=プログラム)に従って、単に数学的演算をするだけであり、操作者側がその出力(主には電圧)を演算各段階の物理的特性値として読み替えるものである。).機能でみると、真空管式の演算増幅器(オペアンプ)を使った微分方程式解析機として量産商品化されて、様々の条件設定がたやすく、特に過渡解が簡易に直視できることで、電気・機械の振動など過渡現象解析に、産業界の開発現場や研究機関で採用され、工業教育機関に急速に広がって、微分方程式の解法であるラプラス変換と共に学校の講義・演習にも取り上げられたものだ。 しかし1980年前後の一般真空管の製造中止と、デジタル・コンピュータの発展で、そちらにソフトウェアーを引き継いで、商品としては寿命が尽きている。但し、微分方程式など演算アルゴリズムの理解には、ラプラス変換・伝達函数直であるアナログコンピュータは直截的で優れていた。).構造は、演算増幅器と、標準電源、条件設定ポテンショメータ、出力装置として電圧計や、オシロスコープなどを配してパネル面にその接続端子を並べ、抵抗、コンデンサー、ダイオードなどの受動素子とを接続コードで繋ぐことで、加算器、積分器、符号反転器などを構成させて、方程式をセットし演算させる計算機である。).演算増幅器は大量生産品としては真空管式だが、一品生産品や研究段階では磁気増幅器型、半導体アンプ型などが存在。研究史でみれば、大砲や対空砲火の弾道照準計算や、ナチスドイツのV2ミサイル制御が電子式のルーツであり、メカ式などもあった。 アナログ計算機は、方程式の解(特に微分方程式の過渡解)を電圧として得るもので、様々な物理現象を方程式に表してその物理量を電圧に対応させて入力し、演算結果を出力するもの。「等加速度運動」を解かせて「加速度→速度→位置」を得るが、それらは総て「電圧」などとして得られて、それを操作者が物理量に置き換えて理解するものである。 それまでは、片効きショックアブゾーバとか重ね板バネの摩擦制動、多段階バネなど非線形要素の過渡現象解析はできなかったから、実物の試作試験が多数必要だったが網羅的には試作・試験しきれなかったものが、アナログ計算機による一種模擬実験で良好適切な特性を詰めてから試作に掛かれるので高性能を追求しても試作工数が激減できて開発設計作業が大幅に効率化された。 線形現象だけでなく、非線形函数も実現できる高い汎用性から、ユーザー自作のソフトウエアー次第で、遅れていた高品質国産自動車開発設計や電気回路・送電路などの過渡現象の解析、鉄道技術研究所では、アナコン利用の習作であろう走行曲線作成のシミュレータ、主要には新性能国電モハ20系(151系)から新幹線走行系開発の模擬実験、航空界では専用に組み込んでフライト・シミュレータなど様々に重用され成果を上げた。 多元連立方程式を解くことも可能だが、任意の定数設定・非線形特性設定で微分方程式を解いての過渡現象を表示できることの際だった有用性が支持されて普及したもので、工学系大学の学部生への講義や、工業高等専門学校や、一部工業高校の授業で、微分方程式の解法としてのラプラス変換、伝達関数、帰還制御理論(=自動制御理論)と併せてアナログ計算機の使用法が教育されて広がった。学生が物理現象を微分方程式に表してその解を求める具体的な演習教材として非常に適していたからだ。 この真空管式演算増幅器を使った電子式アナログコンピュータの大量普及で、遡ってアナログ計算機概念の歴史的分類整理が進み、歴史的には様々研究・試作されてきた機械式の微分解析機とか、計算尺などが「アナログ計算機(器)」に分類されるようになったが、実際に学校などでその教育・訓練を受け扱った多数の人たちは「真空管による電子式アナログ計算機」での微分方程式過渡解を得ることのみ扱ったので機械式などは範疇になかった。計算尺の全盛時代にそれを「アナログ計算機」と呼ぶことはなかったから、それは明らかに後追いの遡及評価である。 See→ヒースキットEC-1教育用アナコン解説記事「ラジオ技術」1964/1〜/3、 &→アナログ計算機の歴史@Wikipedia(コンピュータの歴史領域の記事) 電子式アナログ計算機のルーツとしては、第二次世界大戦中に開発された射撃管制装置など弾道計算する照準装置で、世界初の弾道ミサイルであるナチスドイツのV2号にも使われていたものである。 戦後は汎用アナログ計算機としてまとめられて、日本へは1953年(昭和28年)頃伝わって、通産省の工業技術院電気試験所が翌1954年6月に設計資料的発表会を行って電気学会誌同年9月号に掲載(野田勝彦講演「電子管式アナログコンピュータ」)、日本電気、日立、東芝など電機各社が製品化して普及し各界で重用された。 工科系の学生や開発現場などを対象に書籍が発行されており、学部生向けや工業高校生向けに「アナログ計算機入門」などが出版されたが、その内容は圧倒的に微分方程式の解法と関連のラプラス変換などの数学知識が述べられていた。 その後は、全領域の模擬実験がプログラムにより自動でできるデジタル計算機の急速な発達で、過渡現象も解析可能となって、解析アルゴリズムはデジタル計算機に引き継ぐこととなった。演算条件を手動設定するか、大規模な機械式部分を含む自動設定装置に頼る必要のあるアナログ計算機は1980年頃の一般真空管の製造中止もあって、開発研究中の磁気増幅器型とか、半導体オペアンプ式は量産製品化されずに、アナログ計算機全体が20余年で商品寿命として廃れた。 しかしながら、磁気増幅器型は大電力を直接制御できる能力があってプロセス制御の組み込み型には使えるし、計測制御バスであるHPIB(GPIB/IEEE488)などの普及で演算条件設定が自動化(プログラム化)できる環境ができてきて、概略のリアルタイムのテストができて、微分方程式応用の教育用にも適することから新たなアナログコンピュータ復活の芽は残っているように思える。 思わぬローリング共振の発生でコンテナー貨車が脱線する(JR北海道江差線2012/09/11コキ106/107型脱線事故:運輸安全委員会事故調査報告書RA2015-9U)とか鶴見事故(1963/11/09)ワラ1型のピッチング共振「競合脱線」などの事態は、設計製作時での走行特性(過渡応答)の検討不十分を示しており、前者江差線事故では事故原因調査は運輸安全委員会から某大学研究室に委嘱されて実車での走行テストとデジタルコンピュータによる模擬実験で結論を得ている。扱いの手軽さではアナログ計算機に運動方程式、微分方程式さえ設定すれば概要の過渡解も定常解も得られてしまう便利さは棄てがたい。また磁気増幅器が大電力を制御している例としては、国鉄交流電気機関車ED75型(青函改造ED79型含む)の走行モータ電圧を連続調整するタップ間電圧調整の部分を磁気増幅器での流通角制御で行っているものが主流であり(サイリスター制御車も少数存在する)、磁気増幅器式演算増幅器はアナログコンピュータによる直接のプロセス制御を念頭に置いた開発だった。 [F1].反転負帰還増幅器応答特性 [F2].積分器応答特性計算 [F4].サークル テスト (単振動解の減衰度で演算誤差を推定) [F4-2].等加速度運動/落下の法則 (無帰還の演算例) [F5].MRK過渡振動系と運動方程式(二階の線形微分方程式) [F6].MRK運動方程式のアナログ計算機設定 [F7].LRC直列回路のアナログ計算機設定(二階の線形微分方程式) [F8].減衰振動解1 [F9].減衰振動解2 [F10].二重振り子 or 結合共振回路 [F11]. 結合共振回路 [F12].教育用アナログ計算機HeathkitEC-1型(日本紹介1963年) @Heathkit Virtual Museum アナログ計算機の構造 <2> (電子式)アナログ計算機の構造は、接続端子パネル面に接続端子を並べていて、それを接続して演算式を構成する。構成要素として、標準電源と、主に真空管による演算増幅器、条件設定ポテンショメーター、出力装置としての電圧計やオシロスコープ、演算制御のためのリレー・スイッチ接点、などを配し、その接続端子に抵抗器、コンデンサー、ダイオード、乗算器、などを直接挿入したり、接続コード(=パッチコード)で接続して組み合わせて、符号反転器、係数器、加算器、積分器、非線形応答要素、(微分器)、(遅延装置)などの演算要素にして、それらを接続コードで組み合わせて方程式を構成して、演算させて過渡解と定常解を求め、ペン書きレコーダーやオシロスコープのCRT上と電圧計に出力させるもので、特に、他の方法では求めにくかった過渡解が簡易に求められることで重用されたものである。参照→アナログ計算機EC-1写真@Wikipedia. リアルタイムで解が求められるペン書きレコーダーが大変高価だったことから、簡易型としては時間軸変換してオシロスコープ画面上にちらつかない頻度(≒概ね25Hz以上)で繰り返し表示させて、それを「高速型」「繰り返し型」と呼び、それに対してペン書きレコーダーを使って実時間で解を表示できるものを「低速型」と呼んだ。(当然「低速繰り返し型」や「高速ペン書き」は存在しない) 最も簡易な高速型では5極3極管6U8単管や6BL8単管で演算増幅器を構成して60dB(1,000倍)程度の増幅度のものから、繰り返し型と言えども高精度をめざす高感度のものもあった。低速型アナログ計算機の演算増幅器は高精度指向で設計されて120dB〜130dB(1,000,000.倍〜3,000,000.倍)の増幅度だった。それらの1,000倍余もの利得の違いは演算誤差の相違に反映されていた。 [F3].演算増幅器周波数特性 (微分器は高域で構成困難 ∴方程式を積分型に整理する) 演算増幅器は、(符号)反転増幅器が用いられて、入力側に接続するインピーダンスZ i と、出力側から帰還させるインピーダンスZ fの比が、ほぼ全体の伝達関数 G=−Z f/Z i となる。(出力は総て反転極性となることに注意)右図[F1]参照 すなわち、入力側が抵抗器R iで、出力側が抵抗器Rfだと符号反転係数器で伝達函数は G=−R f/R i、となる。 もう少し立ち入って反転帰還増幅器の伝達函数を考える。基の演算増幅器の直線出力範囲が、真空管式で±150V程度の範囲で、増幅度が仮に120dB(=106倍)、演算増幅器入力インピーダンスが無限大∞とすると、入力換算では±150μV(=150V/106)の範囲で、入力側抵抗R iと、出力側抵抗Rfには同じ電流が流れて、それぞれの両端には抵抗値比例の電圧を生じている。その接続点は、演算増幅器の入力点で、電圧としては最大で±150μV=±0.00015V≒0Vなので、入出力の電圧比が、前述通り逆符号の抵抗比、G=−R f/R i、となるわけである。 入力側抵抗器が複数個並んで繋がれると入力数端子数だけの加算器機能が加わって伝達函数は G=−R f ・Σ(1/R i)である。 出力側をコンデンサーCに交換すると、いわゆる「ミラー積分器」を構成して、伝達函数は G=ー(1/CR)・(1/S)となり([F2]参照)、 CR積分回路が有効になる折れ点角周波数(1/CR)が、ミラー積分回路とすることで(1/μ)の(1/μCR)に落ちて積分誤差を大幅に小さくしている。但しμは演算増幅器の利得である。時間t積分であるから、入力 I 一定の場合の出力Vは、V=( I/CR)・t となる。実務上の問題として、演算増幅器を経る毎に、解の極性が反転するから、それを考慮して理解・設定する必要が有る。 積分の係数を"−1"にするCRの値は、1MΩ×1μFが標準的な値だった。繰り返し型(高速型)ではもっと小さな値を用いて積分の係数を大きくしている。 この係数1の積分器の入力に、直流1[V]を印加すると、出力電圧は、−(t +V0)[V] であり、初期値V0が0の場合、ー秒数tが出力となる。150秒後に飽和電圧ー150 [V]に達して演算を停止する。ICオペアンプ方式では出力の高圧変換をしてなければこの出力電圧限界が±15 [V]、6U8/6BL8単管オペアンプではネオン管電圧±80Vが限界といった動作の筈である。 入力側抵抗器が複数個並んで繋がれると、やはり入力数端子数だけの加算器機能が加わって符号反転係数加算積分器となり伝達函数は G={Σi(1/R i・C)}・(1/S) となる。 なお微分器は、入力側をコンデンサーC、出力帰還側を抵抗器R fとすれば、伝達函数 G=CR f・Sとして理屈の上では構成できるはずだが、現実には高域の増幅特性が要求されて、演算増幅器の周波数特性が障害となって、それ以上高い周波数領域の演算ができない([F3]周波数特性図参照)ので、通常は、アナログ計算機の構成要素として微分器は使わないで、方程式を積分型に整理して計算機を設定する([F6][F7]参照)ことで演算誤差を抑制・回避している。 また、反転増幅器の使用により前述通り演算要素毎に極性が反転するのでプログラミングがややこしくなるが、「教育訓練用」に限れば逆極性出力要素それぞれに符号反転器を接続することで解消されるから扱いやすくなるが、反面、誤差を増し、最大1.5倍の数の演算増幅器が必要になるので実務使用ではあまり使わなかった。 非線形函数としては、対数、乗算、2乗、片効き、飽和、不感帯、折れ線、等様々な特性を標準電圧電源と2極管・半導体ダイオードや分圧抵抗、演算増幅器、専用ハードなどにより実現している。この部分は各研究・開発現場の自作品であることが多い。 また遅延要素も必要だが、これはデジタルコンピュータには設定の自由度で敵いそうもない。 現実の演算増幅器の周波数特性と、その演算増幅器を以て構成する演算要素:積分器、微分器、加算係数器、符号反転器などの周波数特性の関係を略図[F3]に示す。基本的に、演算増幅器の利得が、各演算要素に必要とされる利得以上の場合にのみ機能が有効で、そこを外れた領域では動作できない。実使用ではこの有効範囲を意識し「対照表」などを作って点検しながら解析を進める必要がある。 積分器の高域周波数限界は、かなり高く取れるが、微分器では演算増幅器の周波数特性が、すぐに微分に必要な周波数に足らなくなり、動作の上限になってしまう。 低い周波数側は、先出、CRの折れ点角周波数(1/CR)の(1/増幅度μ)の(1/μCR)がCR時定数からくる積分下限角周波数であるが、低速型アナログ計算機の場合にはコンデンサーのリーク電流などによる角周波数制限が先に効くことがある。書籍によっては「積分は平均を取る操作で雑音を抑えていくが、微分は雑音を強調して誤差を拡大する」とあるのは、この動作周波数範囲の違いと同義である。 加えて、扱える信号レベルの下限は演算増幅器のノイズレベルまでで、そこから飽和レベルまでの「ダイナミックレンジ」内での演算が可能である。 ペン書きオシロスコープ出力の低速型では演算増幅器のドリフト誤差を特に嫌って、直流増幅器に機械式のチョッパーアンプが使われた。繰り返し型では交流増幅器を採用するものもあった。半導体式のアナログ計算機が製品化できなかったのは、トランシスターが電流制御素子で入力インピーダンスを上げにくかったことと、ドリフト抑制にまだ問題があったため。 アナログ計算機は「過渡解」を求めるのに大変能力が高いが、定常解だけを求めたい場合など係数器には「過渡解」を短絡する小容量のコンデンサーを出力帰還側抵抗器に並列に接続して動作の安定化を図ることがある。これは高感度演算増幅器に設定条件次第で不安定が残る場合に現場の知恵として利用した。 以上の構成要素に、標準電圧と、定数設定ポテンショメーターとで方程式(主に微分方程式)を構成させ、各部の電圧出力を出力装置であるペン書き記録計や、簡易にオシロスコープ上に描画させるのがアナログ計算機の基本構造である。2階の微分方程式設定例 <3> 微分方程式の解は、現象開始当初の「過渡解」と、無限大時間経過後の「定常解」の和として表せるが、(電子式)アナログ計算機の最大の利点がこの「過渡解」を目視できることで、そこが設計開発現場への普及の原動力となった。 電気回路での定常解は工業系学校で教えた「交流回路でのオームの法則」として、インピーダンスなど諸定数を複素数表示した演算で位相関係まで含めて容易に求められることから、敢えてアナログ計算機で解く必然性に乏しく、主に過渡解解析装置として使われたものである。 (複素数表示を用いる「交流回路のオームの法則」は工業高校電気科では2年次の「電気理論」冒頭、同機械科では3年次の「電気一般」、工学部電気工学科では2年次の「電気回路論」、通産省を引き継いだ経産省の電気技術主任技術者試験で使われる大変便利なものだが、文系・非工科系教育機関ではまず扱われることはない様だ。理学部物理学科でも使わなかったようだが、こちらは高競争率採用の優秀組なのもあってか半日以下の解説・演習で修得してしまった)等加速度運動・落下の法則 アナログ計算器で積分器を使った単純計算例として「等加速度運動」、「落下の法則」の解析が挙げられる。加速度α(重力加速度G)、速度V、位置x(落下距離y)とするとき、 v=∫G dt ・・・・・・・・・・・・・・(=G t;教科書公式) y=∫V dt=∫∫G dt ・・・・(=(1/2) G t2:教科書公式)この関係を、そのままアナログコンピュータに設定すると、重力加速度Gの1回積分で、速度V=−G t、それをさらに積分した2回積分で、落下高度y=(1/2) G t2:図[F4-2]となって、オシロスコープなど出力装置に解を表示する。MRK振動過渡応答 M(d2x/dt2)+R(dx/dt)+Kx=F を解くために変形し、図[F6]を構成する。 M・d2x/dt2=F−R・(dx/dt)−K・x ・・・・・・ または d2x/dt2=F/M−(R/M)(dx/dt)−(K/M)x ・・・・・・ ([F5][F6]&[F8][F9]) 積分器2基を従属接続して、初段入力に第2導関数(d2x/dt2)を入力すれば、次段は積分されて第1導関数(dx/dt)が現れ、さらにもう一段積分すると(x)になる訳で、これら出力を、ポテンショメーターや固定定数などの係数器を介して、冒頭の第2導関数(d2x/dt2)入力部分に返してやれば、アナコン上で2階の微分方程式が構成されはずである。 ところが、もう一点、実務上の問題があり、演算増幅器を1回通る毎に方程式の解の極性が反転するため、解自体は上下反転でも読み取れるが、信号取得点によっては係数器など極性反転させる演算要素:インバーターが必須になる。 逆極性解を表示用に反転させるのは可だが、計測目的では余計な誤差を生ずるので逆極性のママ読み取るべきである。二階の微分方程式による「単振動解」で、積分器2基に加え、加算係数器を用いるのは極性反転が必要だからである。 演算制御として、積分コンデンサーを短絡して、初期電圧を与えておくなどの初期条件を与えておき、短絡を解放すると演算を開始する。 以下に示す例題でも総て同様である。LRC振動過渡応答 L(d2q/dt2)+R(dq/dt)+(1/C)q=E を解くために変形し、図[F7]を構成する。 L・d2q/dt2=E−R・(dq/dt)−(1/C) q ・・・・・・または d2q/dt2=(E/L)−(R/L)(dq/dt)−(1/LC) q ・・・・・・ ([F7]&[F8][F9])二重振り子or結合共振回路 共振系同士にエネルギーの遣り取りがあると図[F10]のような複雑な動きになるが、この運動方程式は演算増幅器8基ほどで構成できる。単振動解とサークルテスト(演算増幅器(積分)性能試験) 減衰項のない2階の微分方程式にステップ函数入力を与えた場合の解が単振動解になるのをアナログ計算機に解かせて、その減衰度で誤差の程度を確認する方法を「サークル テスト」と呼んでいた(図[F4]参照)。すなわち式、 d2x/dt2+ω2x=1 を解けば、 x=cos ωt dx/dt=−ω・sin ωt d2x/dt2=1−ω2・cos ωt といった単振動解が得られるはずだが、現実には様々な誤差により減衰する。この減衰度合いで演算誤差の程度を判定する。積分器の入出力をオシロスコープ(CRT)のX軸Y軸に繋ぐと、完璧な積分器であれば円(楕円)、誤差があると次第に直径が小さくなる螺旋を描くことから「サークル テスト」と呼んだ。 [F6]の v と x、[F7]の i と q 、をそれぞれX軸、Y軸に接続すればサークル テスト画像となったのだが、Webでは現在全く違う意味に使われていて、アナログ計算機の廃れと共に死語になっているようだ。多元連立方程式 <4> 多元一次連立方程式の一般解としてはその係数の行列で作る行列式=「クロネッカーのデルタ」で機械的に解が算出できるので、プログラム電卓の組込プログラムになっているほどで、定常解を一つ一つ電圧計で読み取るアナログ計算機の出番ではない様だ。アナログ計算機の解説書には大抵解法の記載があるのだが、まず使われない手法である。但し、非線形要素を含んでの概略演算は手計算より適していて活用可能であるが、利用分野が狭くて目立てない。微分方程式の過渡解を簡易に得られるということはそれほど重視され歓迎されたことで「アナログ計算機≒微分方程式解析表示器」と広く理解される原因だった。参考書籍・資料・リンク <5>「アナログ計算機入門」OHM文庫76長森享三&木地和夫共著(日本電気)1961/03/30オーム社書店刊¥350. (「微分方程式解析表示装置」関連が主で、多元連立方程式解法記事はあり、遡及歴史は前書き部にのみ記述)「アナログ計算入門」若山伊三雄著(愛知県立名南工業高校教諭@日立)1962/11/20コロナ社刊¥240. (記事内容総てが「微分方程式解析表示装置」関連で、他の使い方や、遡及歴史は一切記述がない)「ラプラス変換演習」小郷寛&佐藤真平共著1962/07/05共立出版刊¥320.電子管式アナログコンピュータ:開発者向けアナコン講演 通産省工業技術院「電気試験所」野田勝彦1959/06講演1959/09電気学会誌掲載 ヒースキットEC-1アナログコンピュータ組立キット説明@「ラジオ技術」1963/11、1964/01、/02、/03 :日本初のアマチュア向けアナコン記事EC-1操作説明(英語)@ユーチューブHeathkit EC-1 Educational Analog Computer教育用アナログ計算機EC-1@Heathkit Virtual Musiam (教育用真空管式「アナログ計算機」製品説明)「アナログ計算機」@Wikipedia。(遡及再整理したアナログ計算機の研究歴史:元のwikipedia記事)アナログコンピュータ@wikipedia(電子管式アナログ計算機)本稿が原文草稿で、wiki規制に合わせて修正し投稿したものが源だが(=現在は他参加者の補足・書き換えを受けて主要部を一部削除されている)。 無期限投稿ブロック通告2017年11月5日 (日) 18:54 (UTC) →(2017年10月30日 (月) 02:04 GMT)本文復活!24説明図残、6図面削除2017/11/ 著作権侵害無実、削除不当を訴えただけなのに実に乱暴なwikipedia運営!鉄道本職など様々の善意の寄稿者を蹴散らす運営。See→無期限追放顛末 単管オペアンプ式アナログ計算機試作実験@6BL8+12AU7 or 6AL5アナログ計算機使用例:日記#403図8〜座標軸変換@参考書籍Tヒースキット アナログ計算機EC-1:ラジオ技術1963年11月号p120ヒースキット アナログ計算機EC-1:日記#404ご質問、その他 <6> 質問メールを戴いたので順不同に、.)> 難解な微積分を解いて求めた式をアナコンにかける時に、積分回路を使うと理解しています。 (I: 2017年10月30日 6:10) 違います!微分方程式を立てることができたら、そのままアナコンにセットすれば、「難解な演算」をアナコンが行って表示してくれます。そこが産業界でも工学系学校でも大いに支持されて、大量生産品として普及し、1960年(米国)〜1963年(日本)に教育用の組立キットまで売り出されました。高精度で構成できるのは「積分器」なので、式を計算機にセットする際に、積分型に変形するのと、演算要素一段毎に極性が反転するのが特徴で、演算で倒立像が得られているが、教材などで正立像が欲しいときには符号反転器を通して表示します。 2017/11/03.)> 目的の波形を観察するためには最も大切な要素が、ただ観測機器の都合で決めれば良いだけのはずがないと思うのです。 (I: 2017年10月30日 6:10) 顕微鏡や、望遠鏡で自然を観察するときに、観測対象の大きさに応じて「倍率」を設定しますね。時に鏡筒長も選択します。アナコンの場合も、感度倍率、時間軸倍率を観測対象に応じて設定します。そこは同じではないですか? 「時間軸」問題は、アナコンの解を表示するのに、ペン書きレコーダーやCRT画面に合わせて、縮小表示させようって試みですから、横軸=時間軸を何倍の速度にして描くのか=観測波形図の横幅ゲインをどう設定するか=絵を横方向にどう伸縮させるかってことです。その計算が積分階数により異なるので理解が大変で、参考書籍にはこの座標軸変換にかなりの重点を置いて書かれています。シミュレータにしろ「アナログ」ってのは元々、結構いい加減なものです(w。ここに慣れると有用性が実感でき「難解感」も解消されるでしょう。 2017/11/03.)大事な部分が理解できずにいます。 (I: 2017年10月29日 20時51分25秒) 「積分演算」だけをみますと、伝達函数で理解できるミラー積分器の解説図と式、等加速度運動演算解説、文中解説を見直して下さい。説明しているのですが「説明がない!」と言われるのはキツイところです。(微分方程式を解かせる記事を少し詳しく書き直してみました。これでどうですか?2017/11/09補足)が、読み込み不足もあるのだと思います。 問題解決には、分からないことを明確にすることと、解析できるまとまりに分けて考えること、そして解析力を保障する演算知識を身に付けておくことが必要で、たとえば工高電気科で、変圧器を学ぶのは、電気理論1〜2をほとんど学んだ2学年後半、3相誘導電動機は3学年で、基礎理論抜きには正確には読みこなせません。 それらを自学自習するには、講座のテキストよりも、工高教科書がお勧め。微分方程式など全く知らない工高生達に、最大最小最適値計算まで教えてしまおうという本ですから、工夫されて分かりやすいのです。その知識を持った上で講座のテキストを読んで「重箱の隅」まで理解すれば良いからです。2017/11/03 →☆ 工業高校電気科3年間の教科書一覧(例)。記事の主旨は実教出版「日本史」教科書採択禁止圧力問題.)工業高校の教科書ですね、入手経路がわかりませんが、探してみます。 (I: 2017年11月03日 13時56分50秒)* 東京近郊なら、神田駿河台の三省堂に毎年教科書コーナーが作られて工高教科書も実物展示販売されますので手にとって覗いてみてください。2月から4月程度。* 近くに工業高校があれば、専門学科職員室に電話を掛けて入手相談。数セットは予備があるかも知れません。近頃生徒さんが相談に来ないようなので歓迎されるのでは?* 「教科書入手の正規ルート」は、各県に1店、教科書販売の代理店があり、そこから各市毎程度に教科書を扱う本屋が決まっており、流通末端の本屋に取り寄せ発注します。高校までは文部省検定済教科書で、極右路線大日本帝国回帰キャンペーンではないフツーの教科書は直販はしていません。出版社に電話すると各県の教科書販売代理店を教えてくれます。* 大学の講座レベルでしたら、大学近くの大きい本屋には概ねあるのですが、品揃えとなると心許なく、本の名が分かってればアマゾンの方が早いでしょう。数学力に自信があれば、一般的表記を多用していることの多い、大学講座テキスト本でOK!販売ルートに制限はありません。 2017/11/03.)アナログコンピュータを使っていたなどという人はまずお会いできない (I: 2017年11月03日 13時56分50秒) そんな〜、「廃墟の妖怪」みたいな言い方はしないで下さい(ww。30年前の80年代の一般真空管製造中止で絶えたマシンですから50歳台が下限でしょうかねぇ。導入の先進:1954年で22歳は1932年生まれなので85歳〜117歳で既に多くが墓の中。【 以下雑談! 】 短波による長距離無線通信を発見したり、オーディオ装置の開発をアマチュアが担っていた時代(の終焉を迎えつつある時期)に、自作・試作できる「コンピュータ」としましては、真空管のバラ部品の時代、デジタルコンピュータでは、基本的構成要素である「ハーフ・アダー」、「フル・アダー」の数ビット程度しか試作できませんが、「アナコン」なら演算増幅器3基で2階の微分方程式を解くなど、ひとまとまりの課題を完結処理できることから「組み立てキット」(Heath kit EC-1型アナコン、9オペアンプ。$199.完成品$399.)が売られるほどヒットしました。(他の研究室試作段階のものは、一般にはほとんど知られておらず、商品として大量普及したものは、微分方程式解析装置として重用された電子管演算増幅器式のアナログ計算機だけで、それが主体です)。これは後にLSIーMPUの発売で、アマチュアが自作マイコンを構成していったことに良く似ていますが、今日のPC全盛をみると、「ワープロと表計算は汎用文房具」ですが、アナコンの得意分野である「微分方程式を解く」作業を現実に行う場面と人たちは研究室レベルからみれば圧倒的多数の数十万人が居ても、国民全体から見たら理工学系の開発技術者層・研究者層、当該学生など極々少数派で忘れ去られて、汎用性の非常に高いデジタル計算機の方が発展性があったということでしょう。See→「多数」 当時、実験用のアナコンを作ったり、大型を見学したり、試作機で説明したりは随分したんですが、外様、電気工学科学部生は本格的な大型アナコンには触らせて貰えず、もっぱらペーパー上の利用ばかりでした。それはデジタル計算機も同様で、ビルのフロアーを占領する大きさがあり、授業ではペーパー上でソフトを組まされただけの時代でした。1980年代からのPC普及のお陰で、初めて現実の電算機でのプログラム作成に従事。マシン語の直接プログラミングも流行り、まともなワープロソフトも無かった時代、内蔵漢字ROMのフォントからn倍角タイトルを印字させるソフトなどを「試作」していました。(ギザギザの乱雑出力の方が「コンピュータによる結果」として説得力があった時代、自前のグラフィック・プリントを裁判準備書面の添付資料や、ビラに大いに活用) 僅かな数の演算増幅器で構成できる微分方程式を部員皆で必死に捜しては、時間軸変換をして高速型(繰り返し型)に過渡解全体を表示できるよう調整しました。高校授業での微分方程式の省略・割愛で現在分かる人は少数ですが、チョット背伸びするだけで工高二〜三年生が設定・操作に加われる水準が「アナログコンピュータ」です。 アナコンで必要な、伝達函数については、負帰還式オーディオアンプの安定判定とか、モーター定速運転の帰還制御の安定判定とかに共通で、工高授業でボーデ線図による安定判定法までは学んでいましたし、それによるアンプの設計試作もしていましたので、理解にあまり難はありませんでした。そんなわけで 、アナコンは、新人教育用には今でもスゴク有効で、特に忘れられがちな過渡応答の重要性をアピールして良いんです!高校の数学授業では省略されがちだった微分方程式を、時間軸変換が自由にできる程度に分かるまでゴリゴリ詰め込めますし、開発設計技術者に過渡現象の重要性を頭に入れて貰えるだけでも違います。しかもアナコンの動作画面を通じて一般の人にも過渡現象解析有用の雰囲気は伝えられ、「減衰振動解」(Fig.8〜9)の訴求力、「二重振子解」(Fig.10)といったら勝るものは他にありません。脱線したコキ106/107型(江差線事故)もワラ1型(鶴見事故)も設計開発側に「過渡現象」「共振現象」が強く念頭にあったら軽荷重時の走行不安定を見過ごさないで済んだかも知れません。特にコキ106/107型では荷重切り替え機能があって、軽荷重領域の上端での共振脱線ですから、実に惜しい!領域の両端は性能試験すべきポイントだったのに落としてしまい脱線事故に至りました。物損事故に収まって幸いでした。全くスキルのない人に細部まで説明しきるのは無理でしょうが、問題は認識して貰えます。2017/11/03「多数」 <6.2> 一くちに「多数」とか、「大量生産=量産」と云われますが、その量は分野ごとに桁違いでして、先のPC(ワープロ+表計算+Net端末)=文房具と、アナログコンピュータ≒微分方程式解析装置と、商品化できなかった研究室レベルの試作品の違いに触れましたが、同じ量産民生用商品でも「桁違い」を実感したことがあります。 1983年に、家庭用の電子ゲーム機の走りである「ファミコン」が発売されて大ヒット、国内出荷1935万台(全世界累計で約6,291万台を記録)に達して、34年後の今も復刻販売されていますが、その後継拡張を狙って1986年に発売された「ファミコン・ディスク」では出荷総数400万台と、本体ほどは売れず、任天堂としてはやや不発の商品だったのですが、その製造を一手に引き受けたM電気の子会社にとっては空前の受注で、ケチケチで鳴らしたその子会社が臨時ボーナスを出したほどの大きな受注でした。 地方工場を子会社化する理由は、「地場賃金」で人件費を低く抑えられることと、子会社との決済に長期手形を使って手形割引を受けることで経営資金量を増やしたのですが、さらに工場丸ごとをリース会社に売り払い、そこから設備貸し付けを受ける形で経営資金量を増やしており、工場内の外線電話をすべて「赤電話」にして毎朝10円玉を支給することで電話代を激減させていたケチケチ会社が臨時ボーナスというので大変驚かれました。(丸ごとリース方式は後日、破綻したゼネコン熊谷組を生き残らすスキームとして、本社ビルまで売り払ってリース利用するなど活用されて一般化しましたが、ファミコンディスク当時ではまだ非常に珍しい手法でした)。 一般向けの百科事典の記事としては、ユーザーの圧倒的に多い量産製品の動作解説がまずは最初で、歴史的・学問的整理はその後の記述でしょう。そこの判断基準が逆で、研究室レベルの内容を平板に並べて「学問的整理」を試みて、普及量を無視した記事を、執筆者の個人領域として抱え込み、商品化・製品化されて圧倒的多数だった「電子管式アナログ計算機」の「微分方程式解析装置」としての利用・動作解説の排除を策して「極々例外的利用」扱いして、「wikipedia上の論敵永久排除」を図ってはいけません。無期限追放顛末@wikipedia <7> 当記事「アナログ計算機とは」をベースとしてwikipediaに投稿した[[アナログコンピュータ]]記事が、全く根拠なく「著作権侵害の疑い」「参考書籍の丸写しの著作権侵害」「盗作問題」という暴言冤罪非難を受けて削除審議に提起されて、さらに過去10年余の間に投稿した説明図24〜25図に著作権上の問題ありとして全数審議を宣言され、その反論対応が「暴言」などで気に入らないと「無期限投稿ブロック」処分にされ、さらに記事の重要な一部である説明図6ファイルが削除されて、欠損部が隠されて埋められずに放置されています。 wikipedia記事が投稿用に書き下ろしたオリジナルで、一旦、当記事=自分のサイトに晒してゴミ取りして、wikipedia用に調製して投稿したことを述べて、規定通り「wikipediaに投稿したことをサイトの独自領域である本稿注記部に表示している」ことを説明したのですが、その弁明は全く受け容れられず、「自分の文章で書き直せ」「惜しい書き手を失いたくない(=永久追放にする意)」「記入例とは違うから全く認められない」と責められ、記事本文だけ存続決定の直後「永久追放提起」で以下の通り永久追放となり、記事の重要な一部である説明図ファイルも6図が削除となりました。最初から永久追放を念頭に置いた悪意の「著作権」攻撃でしょう。 Wikipedia:投稿ブロック依頼/Tetsuo00 こういう恣意的で訳のわからない永久追放と記事削除は智の共有を目指すweb百科wikipediaを破壊してゆく愚挙。 この措置で、善意の第三者によるwikipedia記事の補足、特に削除された説明図の補充を事実上不可能にしてしまいました。wikipediaは元々「独自研究厳禁」で、公知の内容を記事にするものですから、解説に添付の解説図は基本的にどれも同じになり、投稿者自身が作成したものであれば著作権としては全く差し支えないはずのものです。それに対して「自作でも投稿の仕方で著作権侵害」として同時投稿8ファイル中の5ファイル(アナコン演算図、運動方程式図)と、それ以前の独立投稿の1ファイル(ミラー積分回路解説図[[積分回路]])を削除してしまったので、「削除図と同内容の投稿は重大違反」とか「執筆禁止者の違反投稿」などと称して、削除、永久追放される説明図にされてしまい、陰湿な悪意の前に、危なくて、誰も欠損分を補充出来なくなってしまいました。 過日、JR北海道江差線での高速コンテナー貨物列車脱線事故の「鉄道事故調査報告書」が運輸安全委員会から出されて、その原因がコキ106/107型貨車の軽荷重時の激しいローリング共振特性を見落としていて輪重抜け脱線に至ったものと、某大学研究室がシミュレーションと実車試験とで結論づけたとありました。それは鶴見事故1963/11/09での最初の脱線貨車ワラ1型の軽荷重時の走行不安定(ピッチング共振)をほぼそのままなぞっている事故だと思いました。 161名が亡くなった大惨事から50余年経っても貨車の設計時に過渡応答の検討が十分には行われていないのは大変不都合です。シミュレーション演算を行うのがデジタル(コンピュータ)かアナログ(・・)かには実は関係なく過渡応答を設計時にきちんと詰めているかどうか、新型車落成時の長期運用試験で過渡応答特性を見ているかどうかの問題になります。設計時の過渡現象検討の注意喚起には、解析計算ツールが身近にあることが重要ですが、同じ解析式を解くのに、デジタル計算機よりもアナログ計算機の方がコンパクトでアマチュアレベルでも簡易に使えると思って検索すると、博物誌的な「存在」だけを示す記事はあっても、演算利用の実用記事が全く見当たりませんでした。アナコンが一般用真空管の製造中止とともに1980年代で途絶えて既に歴史領域の製品化していることを示すものでしょう。 そこでwikipediaの[[アナログ計算機]]記事に、実用部分である計算利用の追加を試みたのですが、元の執筆者から排撃、削除されてしまいまして、記事履歴を見ると、合意の無い記事題名変更が強行されていて、記事充実の話し合い合意はかなり困難な執筆者の模様。そこで後述の実用演算・博物誌の二本建てで、圧倒的多数だった演算利用状況を追加して述べる解決法を思いついたのですが、これがどうも逆鱗に触れたようで、新項目投稿から半年後、永久追放側に廻られ、実用演算解説側[[アナログコンピュータ]]の記事が一部削除破壊されてしまい、そこに[[・・・・・・計算機]]の博物誌記述が被せられて同一化・個人領地化が図られています。 アナログ計算機が研究室レベル中心であるとの前提記述は、「丸写しの著作権侵害」告発氏も全く同様で、鉄道技研がアナコンを使って列車走行のシミュレーションを行ったことを同所の研究報を探して記事に引用したものの、その前提が「研究室レベルのアナコンの希な実用」という失当な立場で書かれており、アナコン導入当時の鉄道技研の喫緊の課題、高速鉄道車両の開発に過渡現象解析にこそ強く要求されて、運転曲線シミュレーションはそのアナコン利用の習作だったであろう客観事情が逆に描かれていました。 当時は1945年の敗戦で航空機産業が全面禁止されて、約1000人の航空技術者が鉄道界に流入したとされており、零戦のフラッター共振空中分解事故を突き止めた海軍航空技術廠の三木忠直氏や松平精氏などが鉄道技研で開発に従事、「高速台車振動研究会」を立ち上げ、小田急SE車(1957年)、新性能国電モハ90系(1957年)・こだま号(モハ20系など1958年〜)、「東京-大阪間狭軌4時間半構想」発表(1958年)から新幹線(1964年)へと続く高速電車開発に従事しており、紙と鉛筆の振動解析よりずっと容易なシミュレーション・ツールとして絶好のアナコンは多用されていたと思えますが、シミュレーション精度・演算精度もあり実物での製造試験抜きには性能評価出来ないので表には出にくいのだろうと想像していました。アナコンによる運転曲線シミュレーションのダイヤ作成への応用は、数少ない実施例の提示でした。設計した実物の走行特性が直で判るような高精度のシミュレーションは今もできないでしょう。 そういう「想像」はwikipedia記事からは絶対排除ですが、アナコン量産品の普及事情は実用利用にこそあり、電子管式微分方程式解析装置などとしての利用が学校の正課の講義・授業に組まれ、教科書も多数発行された工業製品であることは諸資料からも明らかで、研究室レベルの零細な需要ではありません。その実用中心の周辺事情を[[・・・・・・コンピュータ]]に書き加えたとたん、鉄道技研での運転曲線作成記事は丸ごと[[・・・・・計算機]]に移記されて、記事全文排除と執筆者追放の方向が決定的となり、執拗なwikipedia記事書き戻しが行われるようになりました。つきまとっての嫌がらせ書き戻し当人の個人ページに抗議と解説を書いたところ、その防御対応のみが「つきまとい行為」として執筆阻止理由のひとつにされ永久追放されました。−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 産業界・興業教育界に大量普及した[[アナログ計算機]]の記事がwikipediaには無く、主に研究室レベルの試作品を並べた歴史的・博物学的記事だったので、実用品として普及した電子管式微分方程式解析装置の動作解説の記事追加を試みたのですが、削除されてしまい、事実上、先行執筆者個人確保領域として確保されていて、書き込めないことが判りました。 そこで、検索転送ファイルとして空いていた[[アナログコンピュータ]]項に実用品として普及した計算機としての動作解説記事を投稿し、実用計算編と、歴史・博物編との並立二本建てで必要情報をwikipedia記事にすることを思いつき記事を書き下ろしました。 記事としては個人サイト公開で世に伝わるのは確かですが、公に伝わる情報総量としてはwikipediaには到底太刀打ち出来ず、同内容であればwikipedia記事の方が広範に広がりますから、(当サイトの起源である「事故原因の追求」の様な独自の検討ではない)一般的な記事なら投稿した方が広く伝わります。個人サイトとして、そこは割り切って競合相手のwikipediaに投稿するようにしていました。書き下ろした利用状態中心の記事は、wikipediaの制限事項で修正・取捨選択して[[アナログコンピュータ]]@wikipediaに投稿したのが2017/04/30。 それを博物学・歴史中心に書き換えないと気が済まない[[アナログ計算機]]執筆者が、不当な永久追放に積極的に賛成し[[・・・・・・コンピュータ]]実用利用部を削除、[[・・・・・・計算機]]と同じ記事への接近を図っていて、そんな同じ切り口の記事に変えていくというのは究極は博物的・歴史的記事だけにして、実用・演算法部分を無くする一本化に行き着くでしょう。 しかし現実は、商品化されて多数が売られて、産業界で実用に供され、工業教育界で正課の授業として講義され、組み立てキットまで日米・全世界に売り出されて普及したのは「電子管式微分方程式解析装置」としてのアナコンで、圧倒的に多数の数十万人が接した切り口を全面否定してしまう誤った編集を力尽くで強行した愚行というほか有りません。 しかし、デビューから20年余で後続製品が無くなってしまうというのは、主な用途が微分方程式の過渡解を得るという特殊で非常に狭い範囲に限られたことで、開発各社と学校に一渡りした後は、商業製品としての魅力が続かなかったのかもしれません。高校数学の授業で、受験には出ないからと割愛、省略されてしまうのがかなり致命的で、大学でも機械工学や土木建築工学、航空関係などで多用されるほかは置き去りとなり、忘れられている。 現在、高性能のICオペアンプが多く出回っていて、「自作出来るコンピュータ」としては大昔の「並3」・「5球スーパーラジオ」並の大変手頃なもので、設計者、開発技術者を微分方程式になじませる絶好の材料になっているのですが、新人教育に導入して微分方程式の扱いでシゴいてみようなどという層はもうリタイヤー寸前か、多くはリタイヤー済みなのでしょうか?(2017年12月23日 16:10)(2017/11/03 &11/09)補足 2017/04/30 20:50[Page Top↑]#404#403前//