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8世紀末、平安京の正門にあたる羅城門の東西に「東寺」と「西寺」という2つの寺院の建立が計画された。この2つの寺院は、それぞれ平安京の左京と右京を守る王城鎮護の寺と成り。さらには東国と西国とを守る国家鎮護の寺という意味合いを持った官立寺院であった。東寺の『東宝記』では、東寺は平安京遷都後まもない延暦15年、藤原伊勢人が造寺長官となって建立したという。ただ、藤原伊勢人は、公式の史書や系譜にはその名が見えないことから、実在を疑問視する向きもある。しかし、東寺では古くからこの796年を創建の年としている。その20数年後の弘仁14年(823年)、真言宗の宗祖である空海(弘法大師)は、嵯峨天皇から東寺を給預された。この時から東寺は国家鎮護の寺院であるとともに、真言密教の根本道場となった。

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