Images of 神経梅毒
あ A い I う U え E お O か Ka き Ki く Ku け Ke こ Ko さ Sa し Si す Su せ Se そ So た Ta ち Chi つ Tsu て Te と To な Na に Ni ぬ Nu ね Ne の No は Ha ひ Hi ふ Fu へ He ほ Ho ま Ma み Mi む Mu め Me も Mo や Ya ゆ Yu よ Yo ら Ra り Ri る Ru れ Re ろ Ro わ Wa
梅毒の自然経過 図1に梅毒の簡単な自然経過を示す[7]。 第1期に硬性下疳、第2期に皮疹(主に手掌・足底、無痛性)、脱毛、粘膜疹、ぶどう膜炎、リンパ節炎、全身症状などを認め、晩期梅毒ではゴム腫、心血管梅毒、神経梅毒などを認める。感染拡大の原因の一つは、無症候期(無症状だが感染力あり)の存在である。 2010年以降、梅毒の報告数は増加傾向に転じており、2016年3月までの報告は、昨年と同様の傾向で増加が継続している。全国的に増加が見られており、東京都と大阪府、そしてその周辺の地域からの報告が特に多い。2015年に引き続き、男女の異性間性的接触による報告数増加の傾向が続いており、母子伝播による先天梅毒の増加も懸念される。また、同性間性的接触による報告数も増加している。 なお、2016年第1〜48週まで(2016年1月4日〜2016年12月4日)に診断され、感染症法に基づく医師の届出にてよる梅毒として報告された症例数は4,168例(暫定値)である。 梅毒の対策には、臨床部門と公衆衛生部門の連携が必要である。正確なリスク層を把握するために、まず全体像を把握しなければならない。そのために、臨床部門は梅毒を疑い、検査診断(本稿では割愛)を行うことが必要である。梅毒と診断した場合には、感染症法に基づく届出を行う。梅毒を診断することは、HIV、クラミジア、淋菌といった他の性感染症の診断の糸口にもなりうる。 一方、公衆衛生部門(臨床部門も)は、リスクが高い集団に対して啓発活動を行うことが重要である。具体的には、不特定多数の人との性的接触は梅毒罹患のリスク因子であり、その際にコンドームを適切に使用しないことがリスクを高めること、オーラルセックスやアナルセックスでも梅毒に感染することなどが啓発のポイントである。1)国立感染症研究所:注目すべき感染症「梅毒」.IDWR.2016年第12号. http://www.nih.go.jp/niid/ja/id/741-disease-based/ha/syphilis/idsc/idwr-topic/6389-idwrc-201612.html 2)青木 眞:レジデントのための感染症診療マニュアル,第3版,医学書院,2015. 3)Tanizaki R,Nishijima T,Aoki T,et al:High-dose oral amoxicillin plus probenecid is highly effective for syphilis in patients with HIV infection.Clin Infect Dis.2015 Jul 15;61(2):177-83. 4)Guo YL,Shiao J,Chuang YC,et al:Needlestick and sharps injuries among health-care workers in Taiwan.Epidemiol Infect.1999 Apr;122(2):259-65. 5)Franco A, Aprea L, Dell'Isola C,et al:Clinical case of seroconversion for syphilis following a needlestick injury: why not take a prophylaxis?.Infez Med. 2007 Sep;15(3):187-90. 6)Canadian Center for Occupational Health and Safety.What are the hazards of needlestick and sharps injuries? https://www.ccohs.ca/oshanswers/diseases/needlestick_injuries.html 7)Golden MR,Marra CM,Holmes KK:Update on syphilis:resurgence of an old problem.JAMA.2003 Sep 17;290(11):1510-4. 8) 加藤茂孝:「梅毒」―コロンブスの土産、ペニシリンの恩恵.モダンメディア.2016;62(5): 173-83. 9)Harper KN,Ocampo PS,Steiner BM,et al:On the origin of the treponematoses:a phylogenetic approach.PLoS Negl Trop Dis.2008 Jan 15;2(1):e148. 10)Raju TN:The Nobel chronicles.1927:Julius Wagner-Jauregg(1857-1940).Lancet.1998 Nov 21;352(9141):1714. 11)Mahoney JF,Arnold RC,Harris A:Penicillin Treatment of Early Syphilis-A Preliminary Report.Am J Public Health Nations Health.1943 Dec;33(12):1387-91. 12)Curran WJ:The tuskegee syphilis study.N Engl J Med.1973 Oct 4;289(14):730-1. 13)Cobb WM:The Tuskegee syphilis study.J Natl Med Assoc.1973 Jul;65(4):345-8. 12)Tanne JH:President Obama apologises to Guatemala over 1940s syphilis study.BMJ.2010 Oct 4;341:c5494.