Images of 驃騎将軍

武帝に寵愛された武将―霍去病
張騫は武帝の使者であったが、同じく武帝に仕え、やはりシルクロードの開拓に生涯を捧げた者に、霍去病がいる。
霍去病は、武帝の皇后衛氏の弟で、叔父に将軍衛青がいる。武帝に寵愛された、勇敢な武士として知られた。6回渡る匈奴との戦いで漢が初めてシルクロードの咽喉部を制することになる功績をあげ、若くして驃騎将軍に任せられる。
彼が行った功績の中でも、紀元前119年、衛青ともども5万騎を率いて、匈奴を打ち破り、ゴビ砂漠の北に押しやった戦いが最も有名である。
霍去病の名が後世に知れ渡ったのは、その戦勲に加えて、夭折したからでもあるだろう。紀元前117年、病気のため、24歳でこの世を去る。
霍去病の死をいたく悲しんだ武帝は、彼の墓を茂陵の陪葬墓とし、その葬儀も、長安から茂陵までの数十キロメートルを、隊列をうめて行うまでした。
霍去病の墓は、現在、美しい庭園を擁した茂陵博物館になっている。彼が戦功を立てた祁連山を模した墳墓の上には小亭が設けられ、その南の庭園の両側には出土品を納めた展示室がある。
圧巻なのは、大きな石刻の彫刻群である。「馬踏匈奴(匈奴を踏みつける馬)」は特に有名で、簡潔だが力強いつくりには素朴な感動を覚える。他にも、祁連山の怪獣などを彫刻したものがある。
これらは、墓に置かれた石刻として、中国最古のものである。こうした風習は、西域から影響を受けて行われるようになったという説もあり、シルクロードの開拓に短い生涯を賭けた霍去病に相応しいものと言えるだろう。
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