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\取材してきました/不登校の現場から(後編)~「学校に行きたくない」と言われたら~前回にひきつづき「不登校支援センター」の佐久真さんのお話をご紹介します。実際に不登校になったら?誰しもが起こりうる「不登校」に対する初動の大切さと「しつけ」についてお話いただきました。●夏休み明けなど長期休暇後は不登校になりやすいのでしょうか?不登校が発生するという考えで言うと、昨今メディアで取り上げられるような夏休み明けから行けないという子の多くは、(当センターの印象ですが)もう不登校は1学期からスタートしているというケースが多いと思います。9月1日から急に休み始めるというのは逆に少ないかもしれません。個人個人違うのでどんな欠席状況かによって変わるとは思いますが、例えば1週間や2週間などの長期的な連続欠席がある子は1学期のうちから行けなくなっている事が多いですし、週1日や2日欠席するけど教室には入れるといった子は、夏休み明けもそのままのペースを継続するという傾向もあると思います。兆候のない子どもであれば、過度に警戒する必要はないと思います。●もし夏休み明けに学校に行けなくなったらどういう対応をすべきでしょうか?「学校に行きたくない」という子どものアクションに対し、初動としての準備を整えてもらうために「これをしましょう」というより「しないほうがいい事」を挙げたほうが分かりやすいと思います。すこし事例を上げながらお話ししましょう。もし子どもが「学校に行きたくない」と言った場合、具体的な声かけで言えば「今日は行くの?行かないの?」という決定・選択を迫るような声かけは避けたほうがいいです。カウセリングの考え方でもありますが、まず親御さんは子どもの行動を受容する所からスタートしなければいけません。行動を受容できないと心・気持ちを受容することは到底不可能と考えます。学校に行かない・行き渋る子どもに対して、親御さんは困惑されると思いますが、自分の困惑・ストレスを解消したいがために、子どもに質問したり「文句言わずに行きなさい」「1時間目だけ行ってみたらどう?」「○○ちゃんも行ってるみたいだけどどうする?」など、「指示・命令・提案・誘導」を最初からするようなことは、なるべく避けたほうがいいと思います。大切なのは親御さんが行動決定しないということです。子どもが休みたいという場合は「あなたは今日休みたいと思っているから、今日は休むのね?」と優しい言い方はしつつも、自分の行動は自分で決めるという責任を、子どもに持たせることが重要です。「あなたが決めるなら、あなたが決めたことを応援するし認める。」という姿勢が大切であり、親御さんが先回りして何か提案したり、「じゃあ休んでいいよ」と親御さんが行動決定をしないという事が重要なのです。行動決定を子どもにさせる目的や重要な理由など詳しい内容はコチラ↓https://www.apapanet.com/contents/manual/manual_180813.html「不登校」という特殊なテーマでしたが、そこから見えてくる「親と子の関係」について考えさせられました。とかく仕事が忙しいと「子どもは勝手に育つ」なんて思いながら無関心になりがちだったり、逆に「あれしなさい」「これしなさい」と過剰に干渉してしまう事も。忙しくてもしっかり子どもを見守り、いつでも何を言ってもいいんだよと、声かけをする。当たり前の事かもしれませんが、それができているのか、できていないのか、いちど立ち止まって見直してみてはいかがでしょうか。<取材協力>一般社団法人不登校支援センター広報部佐久真健輔さんhttps://www.futoukou119.or.jp/#子育て#不登校#不登校支援#カウンセリング