Images of 新東京百景
−特集−新日本百景を選ぶ
父の書斎にあった、雑誌のそのタイトルに 目が留まった。
中でも、“極め付き日本八景”というコーナーの ひとつに、
牛窓が 掲載されていて、
23年も前の雑誌で見る その風景に惹かれ、
その町の“今”を 見てみたくなった。
県東部、瀬戸内海に面する町へは、JR西大寺駅から
バスに 揺られること およそ35分。
町マップを持たずに、のんびり散策開始。
住民の方に道を教えてもらいながら、石段を上がって まずは“本蓮寺”へ。
町の歴史は古く、遣唐使や江戸幕府の参勤交代、朝鮮使節の寄港地・
西国航路の港町として繁栄。“本蓮寺”は、朝鮮通信使の公式宿・
接待施設として利用されたという。
境内から見る、島が重なり合う瀬戸内海を背景とした、雑然とした
港町特有の町並み、そして家々の古い瓦屋根が並ぶ光景は、
なんとも奥ゆかしい。
また、海辺の景色や狭い路地、風情漂う古民家に 緑生い茂る煙突、
レンガ造りの洋館・・と、町歩きに 彩りを添える実が詰まっていた。
また、道に迷って声をかけた住民のおじさんと、
“旅行”をテーマに 会話に花が咲く。
その方々と別れ、教えてもらったとおりに 道を進んでいると、
そのおじさんが 車で拾ってくれて、目的地まで送ってもくれた。
そんな 港町の気さくな優しさにも触れられた、
日本八景の 町歩きでした。
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