思い出してごらん 拾ってきたラジカセだけが たったひとつの窓だった教科書よりずっとはるかに 真実に聴こえたラヴソング手当たりしだいムカついてた実は自分にムカついていた追われるように街を離れて行くあても理由(わけ)もなく 急かされる気がした心の中で 磁石のように何処かから絶え間なく 呼ぶ声が聴こえた 此処じゃない何処かへ 此処じゃない何処かへ 此処じゃない何処かへ 此処じゃない何処かへ 此処じゃない何処かへ 此処じゃない何処かへpourvu que ce soit hors de ce monde!つまり 「此処」って こういうことだったのね と ボードレールを読みながら思いました。ボードレール 死去 四十六才。 「悪の華」を書いた詩人が最後に残した詩集 パリの憂鬱 Le Spleen de Paris。