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オーシャンドリームドナウ川で巡る中欧4ヵ国 -Danube Waltz- ドナウ川で巡る中欧4ヵ国 -Danube Waltz- パッサウ ⇄ ブダペスト | 7泊8日 | 船:ロングシップシリーズ、V.プレステージ、V.レジェンド
2010年10月14日(木)
ケルンのホイマルクト付近は、アルトシュタット(旧市街)と呼ばれているのにもかかわらず、新しい建物ばかりだ。
きっと第二次世界大戦で、壊滅的な打撃を受けたのだろう。
それにしても、間近にある大聖堂が戦災に耐えたのは、不思議と言わざるを得ない。
こんなに背の高い建物が爆風を受けて倒れないところを見ると、ゴチック建築はよほど強いようだ。
私は、「この大聖堂は川岸と言う地盤としては不安定と思われる所に建ちながら、なぜ傾かないのか」と言う疑問を、何時も持ち続けていた。
今度のケルン訪問に当たり、現地のガイドさんに訊ねてみたら「基礎の深さは塔の高さと同じくらいなのですよ」と教えてくれた。
もしそれが本当ならば、塔がしっかり保っているのは、当然と思う。
しかしそんなに深い基礎を構築することは、極めて困難な作業だっただろう。
塔を積み上げるよりも、基礎を掘り下げる方が、難しかったのではなかろうか。
あるいは大聖堂について語るとき、地上部分ばかり問題にしていて、基礎についてあまり触れないことは、片手落ちと考える。
ライン河畔に戻り、立派な敷石の幅広い道路を歩く。
散歩する人、ジョギングの人、自転車で通勤途次と思われる人、みんなが楽しそうにいい顔をしているように見える。
なぜこのような立派な道路が、川沿いにあるのだろうか。
これは往年蒸気機関がなかったころ、川を下った船を上流に廻漕するときの、馬車道であったに違いない。
何か新たなものを発見したような気になり、とても嬉しい。
船に戻って朝食。
生野菜や果物が、バイキング形式で食べ放題なのが、またとても嬉しい。
窓外の朝霧の景色を嘆賞しながら、ヨーロッパに来て初めての朝食を楽しむ。
何をしても楽しく嬉しいのは、多分旅に酔っている点が多いからなのだろう。
この記事の写真は「ソフィーさんのマイページ」(訪問56カ国、文章1,750件 写真8,000枚)、にあります。
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(片瀬貴文 2010.11.03)
2010年10月15日(金)
以上三つの古城に次いで、ボンよりコブレンツに向け、古城ないしは古城址らしき名前を、地図から拾ってみる。
先ずライン川の左岸(船から見ると右側)で、マリーエンフェルス城、右岸(船の左側)で、レーヴェンブルク、アレンフェルス、ハンメルシュタイン、サイン、エーレンブライトシュタイン。
以上で9つの城があるが、古城址的なものも入れれば、もっと多くなるのかも知れない。
しかし、もう数えるのは止そう。
コブレンツを過ぎれば、もっと密度が高くなり、ライン古城の総数は30を越えるだろう。
とくにバッハラッハよりビンゲンに向け10キロ間ほどの左岸に、10近い城があった過密さには、驚く。
もう少し下流だが、ネズミ城、ネコ城は、名前の面白さから目立った存在である。
ネズミ城は、本来の名前はトゥーンベルク城なのだが、指呼の間にあるネコ城の主カッツェンエルンボーゲン伯爵が、嘲笑ってそう呼んだのが、定着した。
ネコ城のすぐ下流に、有名なローレライの岩が聳えている。
この辺りのライン川は、川幅が狭いだけでなく屈曲した流れや、暗礁の多さなどから、船の遭難が引きを切らなかった。
19世紀に入っても、ここを通過する船は事前に鐘が三つ鳴らされ、祈祷するように命じられたという。
伝説によれば、ここに住む妖婦「ローレライ」は、美貌と美声で、船人たちの心を奪った。
この話は、詩人ハインリッヒ・ハイネの詩を生み、全世界に喧伝されることになる。
「なじかは知らねど 心詫びて
昔の伝えは そぞろ身にしむ
寂しく暮れゆく ラインの流れ
入り日に山々 あかく映ゆる」
(近藤 朔風 訳)
二番、三番略。
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2008年4月、オランダのアムステルダムからフランスのストラスブールまでライン川を航行したときの旅行記がこのブログにあります。
タイトルは「ラインを上る」。
ご覧ください。
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とくにマッターホルンは、ゴルナーグラート鉄道の各駅で下車しながら、移りゆく姿を捕らえました。
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(片瀬貴文 2010.11.22)