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川中島古戦場
長野駅から上田に移動するのだか、一昨日宿に置き忘れた
デジカメ充電器を買うため、レンタカーを借りることにした。
長野ケーズ電器では充電器がないというから、ありゃまー
仕方なしに新しいデジカメキャノンを買った。余分な出費であるが
致し方ない。
さて その足で、いやトヨタレンタカーで向かった先は
はるか418年前の古戦場であります。
天気快晴、道路渋滞なしすべて快調。
時は永禄4年9月10日、(1561年)場所は犀川と千曲川の合流地点
八幡が原の川中島第4次の戦い北信濃の覇権をめぐり 武田信玄と
上杉政虎(後の謙信)が激しく激突した。
418年の前のことである。時代は進み いまこの地は川中島古戦場
として長野の観光地となりまた史跡公園として訪れる観光客、
市民は多い。故事を知らなくてものんびりと疲れを癒す空間である。
戦国自衛隊、あるいはウェルズのタイムマシンが思い浮かぶ。
この何もない平坦上の中州で400年前 死闘が行われ
幾多の人が戦死し負傷した。主な武将として史実に記録されているのは、武田方では 信玄の弟、信繁や山本勘助、諸角虎定、初鹿野源五郎 上杉軍では荒川長実、志田義時などである。両軍あわせて死者負傷者何千人の戦いのもたらしたものは、後の川中島の戦いにおける信玄謙信の名声であろうか。
ふとタイムスリップしてその次元にタイムスリップする。
甲陽軍鑑や歴史学者によれば異説も多くある。
けれど戦いが行われ、数多くの名も無き兵士(たいていは農民兵)たちの命が奪われ、其の家族や近親者たちの嘆きはいかばかりであろうか。
現代、通り魔あるいはイラク、ソマリアなどの内戦などによっても、交通事故によってわずか一名の一命が失われても、その関係者の悲嘆は深い。
いつの時代でも肉親、最愛の人、家族などなどが他界すれば涙し哀しみ、時にはその思い出に回想する。
あたいの嫁さんは正直、歴史にはまったく疎い。
川中島に行くと言ってもそこがどんな場所か知らない。
「ここは昔さ、信玄と謙信という武将が戦った跡だよ。かなり死んだよ。 きつつきという鳥の習性をたとえたきつつき戦法って勘助が考えて、謙信をあの山、妻女山から追い出してさ 挟み撃ちにしようと想ったけれど、ことならず
ほらあの一騎打ちの銅像が 信玄と謙信だけれどね。
其のとき、謙信がその千曲川を渡る歌が あの
「べんせいしゅくしゅく)夜河を渡る」の様子を歌ったんだよ。と 嫁さんに説明していると
「あー知っている。よく聞いた、詩吟だよね」と 初めて嬌声を上げる。
「あれが 当時死んだ人を敵味方なく埋葬した墓よ。」
というと
なにやら カバンから数珠を取り出して拝み始めた。
とにかく 地蔵さん参りはかかさないほどお人だから
いつも数珠は持っているみたいだ。
歴史の史実を知ることは、或る意味知識でしかない。知識よりも其の時代時代に命を賭して生き抜いた人の心が
八幡原を駆け抜けていくようだった。